---最近、IT業界を中心に若い経営者が話題を呼んでいます。
関口 基本的には大歓迎やね。やっぱりITなんかは若い人のほうが得意やろうし、同年代のニーズも正確に掴めるでしょう。そうやってどんどん経済を活気づかせてくれたらいい。ただ、あえて苦言を申し上げるとすれば、経営哲学の部分ですね。
---経営哲学がないということですか。
関口 いや、ないわけじゃないと思うんやけど。たとえば、私の会社がグングン利益を上げたとするでしょ。でも、私の思うような形で業績が伸びてくれないと、どうも尻のあたりがムズムズするんですな(笑) どこか居心地が悪いちゅうか、安酒で酔っぱらったような後味の悪さが残る。だって、哲学が流れてない儲けやから。
---利益が出るだけではダメなんですね。
関口 そうです。最近の若い人は、とにかく「ラクして儲かるしくみ」をつくりたがる。合理化だとか効率化だとか、スキームだとか、そんな言葉を並べるけど、要するにラクして儲かるしくみがほしいだけですよ。それで数字が伸びたとしても、もしそこで満足するようやったら、マネーゲームと一緒。もうそれは経営者失格です。
---それは最初に話があった「責任感」ともつながってきますね。
関口 最近の若い人には「額に汗して働く」なんて価値観はないのかもしれませんが、ビジネスの基本はそこですよ。汗を流したくない誰かがいる。その人に替わって汗を流す。その対価として、金を受け取る。これがあらゆるビジネスの基本です。 |